仲間との経験を通して気づいた“自分の生き方”

千葉恵介(Keisuke Chiba)

参加プログラム:iLEAP TOMODACHI Social Innovation in Seattle, Spring 2016
明治大学1年生(参加当時)

プログラムでの経験

このプログラムで得たものの一つは「自分の人生を把握できた」ということです。プログラムのアクティビティの一つに、「自分の人生を川に例える」というものがあるのですが、その時、僕が描いたものはいわゆる、普通の人が連想するような「川」じゃなくて、点と線がぐしゃぐしゃに繋がっているようなそんな絵でした。点は今までの経験を、線はその経験が繋がっている、ということを表そうと思って描いたものなのですが、書き終わって見直してみると「兄弟・習字などの習い事・野球・企業経営」など色々なものが繋がって自分の人生が出来ているんだということを改めて感じました。今回のプログラムを通じて、こうしたたくさんの経験が繋がっているんだ、ということを感じ取れたのがプログラム修了後の自分の生き方に大きな影響を与えています。

なんでも挑戦する ー プログラム終了後に挑戦したヨーロッパ22カ国訪問

プログラムが終了し、帰国してからは「挑戦してみること」を重要視するようになりました。その年の夏には、一緒にプログラムに参加した仲間とヨーロッパ22か国を着物で回るという企画を通じ、Youtuberにもなりました。その道中、その仲間に「お前発想のセンスあるな」って言ってもらえたこと、そしてノマドという働き方を支えてくれる友人に恵まれたことが僕に大きな影響を与えてくれた出来事の一つです。

着物姿でヨーロッパ22カ国を訪問

アントレプレナー(起業家)への一歩

ヨーロッパ22か国回った後、旅を通じて得た着想をもとにビジネスコンテストへ挑戦しました。当初は、旅をしながら暮らし、ノマド向けの家ができたらいいなという発想でした。

元来、旅好きであった僕は、旅とは未知なるものとの遭遇なのであると感じていました。地元の人しか行かないところ巡りや、気ままにその土地になじんでいくことでインスパイアを受けることができます。「そこからアイディアが生まれてくる」ということに価値を感じ、「旅をするように生きる・暮らす」をノマドたちに手軽に提供していきたい、そう強く思いました。もちろん近年ではITやVRなどの技術も高まり、映像としての提供することでの代用も可能なのだとは思います。しかし、僕らノマドはリアルを追求する存在であるから、身体で感じられる場所を提供したかったのです。それにこれから先、いくら技術が発展したとしても衣食住の住の空間だけは残ると考えています。だからこれだけのチャンス、そしてヨーロッパ旅行を通じて得た着想を持っていて挑まない手はないだろうということで挑戦しました。Microsoftの社員の方による数か月に渡るメンタリングの機会をいただけたことで、優勝には届かなかったものの賞を頂くことができました。

今は事業の実現に向けて、最近資金集めをしています。自分でいろいろ調べて資金政策を創ることでVC(べンチャーキャピタル)と強い交渉力をもてるようにしています。これが大変で苦戦しています…。

Microsoft社員からのメンタリングを受け、ビジネスコンテストで入賞!

新しい生き方・ノマド – ノマドの生き方を実現する「ノマドハウス」を創りたい

ノマドたちが集まり、泊まることができる「ノマドハウス」を創りたいと思っています。それが出来れば、まず働き方が変わってくると思います。自分自身もそうですが、ノマドってまだ目的なんですよね。そうではなくて、本質的にはノマドは一つの「働く手段」であるべきなんだと考えています。例えば、飛行機。ライト兄弟は空を飛びたいと思って飛行機を作りました。だから飛行機が民間利用されるようになった時も飛行機に乗ることが人々の目的でした。でも今では、飛行機に乗ることは当たり前の手段になっています。

取材を受けている様子

これからはノマドも同じだと思います。ノマドという生き方が「手段化」されるためには低価格にならなければならないと考えています。僕の中でのノマドの目的というのは「クリエイティブであること」と思っていて、それは「イノベーションを起こす」ことでもあります。だからこそ、旅をしてほしい。実際に世界を自分の目で見て感じ、各地域から学ぶことで、いろいろな発想につながると思います。ノマドの働き方であれば、各地で滞在できる場所さえあれば収入もあるし、気づきもあるし、社会のことを知っていく機会になるのではと思い、自分の活動を続けています。

僕は世界を自分事化することで世界平和を目指したいと思っています。去年パリでテロがありましたよね。もし自分がそこへ訪れて現地の人と交流していた、ないしはそこで暮らしていたということがあれば必ず今まで以上にその地域のことを案ずる人々が増えてくると思います。それが募金活動とかにもつながっていくのだと考えています。

一度訪れることで、テロなどの問題にも目を向けるようになり、解決・予防や、また偏見の変化にもつながると思います。例えば、日中、日韓問題も同じ方法で解決に近づけることが出来るのではと考えています。暴徒化している人をテレビで見ると両国間の関係は悪いのかなと信じ込んでしまいますが、実際に現地に赴いたことがあれば、ないしは中国人・韓国人と交流する機会があれば全員が反日というわけではないことなんてすぐにわかるんですよね。ノマドハウスがそうした役割の一端を担ってくれれば嬉しいと思っています。

ノマド・アントレプレナーとして

僕はノマド・アントレプレナーとして、ノマドの生き方を広めること、ノマドとして生きる人 のロールモデルになりたいです。ノマドの働き方はまだ決まりのなく、それぞれがやりたいって思っていることを実現していくことにあります。

人生なんて限られているんだから、思ったときに楽しいこと・自分のやりたいことを遂げていくことの大切さを自分が伝えていければと思っています。

2017年6月15日掲載

—————————————————————————————————————————————————————————————————————————————

***プログラム後の参加者の挑戦をお届けする卒業生インタビューシリーズ。全6回に渡ってご紹介します。***

インタビュー・書き手:津田 光佳、登坂 直弥、本郷 真美
監修:川口枝里子

第1弾、 千葉 恵介 (Keisuke Chiba)さん:【仲間との経験を通して気づいた“自分の生き方”】

第2弾、西森千咲(Chisaki Nishimori)さん:【一生大切にしていきたい。プログラムで学んだ「自分自身を大切にし、本当にやりたいことをやる」ということ。】

第3弾、江田翔太(Shota Eda)さん:【諦められてきた社会の課題を根本から解決したい】

第4弾、菊本寛(Kan Kikumoto)さん:【「みんなが誰にでも、優しい社会」を創りたい。】

第5弾、三塩菜摘(Natsumi Mishio)さん:【“伝えたい人”の原動力を形にする】

第6弾、間瀬海太(Umita Mase)さん:【「発想の仕方を変える」―シアトルで学んだイノベーションの可能性】